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餃子の街の駅弁 1 駅弁発祥は宇都宮駅?

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餃子の街の駅弁
1       駅弁発祥は宇都宮駅?
 
今日(716日)は、駅弁の日である。なぜ、駅弁の日かと言うと、この日、はじめての駅弁が宇都宮駅で誕生したからだという。
 
明治18年(1885年)716日、大宮と宇都宮が鉄道でつながった。日本で初めての鉄道は、新橋と横浜の間だが、その開通から僅か13年後だった。駅が設置されたのは、大宮、蓮田、久喜、栗橋、古河、小山、石橋、宇都宮の8駅、約79キロである。今では、これらの駅の間に多くに駅が設置され、18駅に増えている。また、発着の列車も、当時は1日に上下それぞれ2本だった。所要時間も、4時間10分から20分かかっていたらしい。乗降客は、160人程度だったのに、駅員の数は10人ぐらい居たという。鉄道事業は、意外に人手が掛かるらしい。
 
今では、宇都宮駅からの乗客は、135,018人(2012年)で、単純に考えれば7万人が乗降していることになる。JR東日本内では121番目でしかないが、東京都と、それに近接する神奈川、埼玉、千葉を除けば、宇都宮より乗降客が多いのは、仙台と新潟だけである。
 
宇都宮駅は、駅弁発祥の地とされている。宇都宮駅の開業日に、駅前の「白木屋旅館」が販売したというのである。駅弁といっても、定番の幕の内弁当などでなく、握り飯。梅干し入りの握り飯にゴマをまぶしたものが2個、タクアンを添えて竹の皮で包んであったとされる。
 
駅弁発祥の駅については、異説がある。東海道本線大阪(梅田)駅で、明治101877)年に販売が開始されたという記録が、第二次大戦前の旅行雑誌などに残っている。しかし、弁当の中身や、販売されたという根拠は示されていない。西南戦争の際の官軍の兵士とためともいわれ、その後も継続して販売されたわけではないとされる。同じ年に、神戸駅で販売されたという記述が、昭和321877)年の「神戸駅史」にあるが、大阪同様、その根拠や弁当の中身は示されていない。この他にも東北本線上野駅(明治16年)、東北本線小山駅(明治18年)、高崎線熊谷駅(明治16年)、北陸本線敦賀駅(明治17年)などの説があるが、いずれも決め手を欠いている。
 
宇都宮駅の場合は、昭和331958)年6月に、駅弁業者などで構成される「社団法人国鉄構内営業中央会」が発行した「会員の家業とその沿革」に記述されている。ただ、同会が保持していた原資料が、空襲で焼失したため、白木屋からの聞き取りが掲載された書物の記述の引用だという。以前は定説と認められていたが、疑問をはさむ余地もあるとされる。国鉄構内営業中央会の後身である「日本鉄道構内営業中央会」では、駅弁第一号の「通説」として宇都宮駅説を挙げ、梅田駅、神戸駅、上野駅説を合わせて紹介している。宇都宮駅発祥説が100%確実というわけにはいかないが、最有力であることは間違いないようだ。

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