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「悪名は無名に勝る」のか ―宇都宮餃子VS浜松餃子(4年間の検証)―6 家計調査の結果 ② 結果についての浜松餃子学会の対応

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「悪名は無名に勝る」のか ―宇都宮餃子VS浜松餃子(4年間の検証)―
 
 家計調査の結果 ② 結果についての浜松餃子学会の対応
 
この結果について、浜松餃子学会の斎藤会長が、コメントしている。「『宇都宮の底力を見せつけられた』としながらも、『こんなに食べているのに、どうして一位じゃないのか』と納得いかない様子も見せた。『店で食べた量や冷凍餃子が入っていないのはおかしい』」(asahi.com(朝日新聞社)・2009年2月13日)。「宇都宮の底力を見せつけられた」というのは、斎藤会長としては想定した通りの答えだが、後の二つのコメントはかなり苦しい。「餃子消費量アンケート」の数字(19,402円)と、家計調査の数字(3,664円)の乖離の言い訳に聞こえる。
 
「こんなに食べているのに、どうして一位じゃないのか」と疑問を呈し「店で食べた量や冷凍餃子が入って」いれば、浜松市は一位であると言わんばかりだが、問題のすり替えである。店で食べた量や冷凍餃子が、家計調査の「ぎょうざ」の項目に入っていないのは、前に述べた通り。浜松市だけでなく、宇都宮市の金額にも含まれていない。「店で食べた量や冷凍餃子」の金額は、別の項目に含まれている。だが、「外食」や「冷凍調理食品」の一部に含まれているので、餃子全体の購入額は分からない。分からない以上、浜松市が一位であることとは有り得るという主張になるわけだが、果たしてそうか。
 
餃子の購入額は、家庭で自作される餃子を除けば、家計調査の「ぎょうざ」の全部プラス「外食」の内の「中華料理」・「中華そば」、「冷凍調理食品」の一部で、ほぼカバーできる。浜松市の調査によれば、浜松市の餃子購入額はトータルで29,623円とされている。試しに、家計調査の「ぎょうざ」・「中華料理」・「中華そば」・「冷凍調理食品」の項目をトータルすると、浜松市の場合22,262円になる。浜松市では、「中華料理」・「中華そば」・「冷凍調理食品」のすべてが、餃子に費やされていると仮定しても、浜松市が主張する29,623円には、7361円が不足する。いかに、浜松市の調査結果がいい加減なものであったか、分かる。ちなみに、宇都宮市のトータルは、26,583円で、浜松市を大きく引き離している。
 
「こんなに食べているのに、どうして(浜松市が)一位じゃないのか」という問いの答えは、「家計調査が誤っている、あるいは、家計調査では分からないが、浜松市が一位」と言うのではない。単に「宇都宮市の方がもっと食べている」というのが、普通の答えだろう。
 
これほどの差になった理由を、浜松市・浜松餃子学会は、きちんと説明する責任があったはずだ。浜松餃子学会は、そのホームページでは19,402円をPRしていたのに、家計調査との乖離については、一切説明していない。浜松市も「何と浜松市では一家庭あたりの年間餃子購入額が19,403円という結果がでました。これは、宇都宮市の4千円の5倍近い驚くべき数字です」と市長自ら、「浜松市長の部屋」という公式ブログで語っている(2007年2月5日)。家計調査の結果が出る前は、あれほど声高に主張していたのに、結果が出ると知らぬ顔を決め込む。まるで「19,402円の役目は、『浜松市が日本一である』とPRするための仕掛けにすぎず、結果が出れば用無しの数字でしかない。目論見通りの役割は果たした」というのであろうか。
 
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