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Channel: 宇都宮餃子連
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波乱は続く(第2回戦―2009年) ― 家計調査の戦い(宇都宮VS浜松)

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波乱は続く(第2回戦―2009年) ― 家計調査の戦い(宇都宮VS浜松)
 
家計調査「ぎょうざ」購入額日本一をめぐる宇都宮と浜松の戦いは、中国製農薬餃子事件の影響で、波乱の幕開けとなった。この影響をもっとも大きく受けた宇都宮は、事件発生直後の20082月から、前年実績を大きく下回り、浜松にリードを許してしまった。年の後半からは地力にものを言わせて逆転し、一見、回復したかに見えたが、実は乱高下を繰り返す不安定な状況にあった。
 
2009年の「ぎょうざ」購入額は、全国的には回復基調と言ってよい。対前年比では111.8%ととなり、事件前の91.5%まで購入金額を戻している。浜松も対前年比112.8%と、ほぼ全国平均の水準をキープし、4,137円と4千円台に乗せてきた。こうした中、唯一の例外が宇都宮だった。事件直後からの減少傾向が止まらないのだ。前半は回復基調化と思われたのだが、後半からはまたもや落ち込んだ。結局、対前年比でも89%にとどまり、事件前の2007年の金額(5,382円)の77.8%(4,187円)に落ち込んだ。回復軌道に乗りきれない宇都宮は、順調に購入額を伸ばす浜松に激しく追い込まれた。浜松のこれまでの月間最高金額は403円だった。ところが、12月には、一挙に629円に記録を伸ばしたのである。これにより、宇都宮と浜松の金額差は一挙に縮まり、2009年のトータルは僅か50円差で宇都宮がかろうじて逃げ切ったのである。
 
 
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2009年、浜松は順調に「ぎょうざ」購入額を伸ばしていった。事件の影響がなかったわけではあるまい。独自の「日本一宣言」で浜松市民の浜松餃子へ注目が集まった。浜松餃子が注目されると、惣菜としての「ぎょうざ」の購入額も増大する。本来、「外食費」にカウントされる「餃子」と「ぎょうざ」は競合関係にある。その双方の購入額が増える現象は、かつて宇都宮でも生じた。上り調子の浜松は、事件の影響を物ともせず購入額を増やし続けることができたようだ。
 
宇都宮は、前回に述べたように家計調査の「ぎょうざ」から餃子店の餃子に乗り換えることが比較的容易である。一端乗り換えれば、それは比較的長く続くことになる。つまり宇都宮では、アクシデントにより「ぎょうざ」の購入金額が落ち込めば、容易には回復しないのである。宇都宮の低迷は、宇都宮が餃子の町であること、つまり、宇都宮餃子が地域に根付いていること、餃子の価格が比較的安いという宇都宮の特殊事情による。宇都宮と浜松のそれぞれの事情が50円差になった。
 
2009年は、50円の僅差ながら、宇都宮が日本一を死守した。しかし、伸び盛りの浜松からみれば日本一を奪取する可能性がでてきたと考えられる結果である。「惜しかった。いつ逆転してもおかしくない」と、浜松餃子学会の齋藤会長は語った。無理と思っていた日本一に手が届くところまできた。
もはや、浜松による「宇都宮はさすが」と和解するシナリオ(「波乱の直接対決」参照)はすっ飛んでしまった。浜松は、「餃子サミット」を独自に開催するなど宇都宮への挑戦姿勢を強めていく。
※当ブログ「悪名は無名に勝る」のか参照 http://blogs.yahoo.co.jp/tekisetuusui2351/65466587.html

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