東京スカイツリーと宇都宮餃子を結ぶ東武特急「しもつけ」
東武宇都宮線に特急「しもつけ」が走っていることをご存じだろうか。おそらく、地元でも知っている人は少ないのではないだろうか。そんな「しもつけ」が、関東地方の私鉄有料特急TOP5・関東編で2位に選ばれた。調査したのは「マイナビ」で、マイナビニュース会員1000人のアンケート調査。
すぐ思いつくのは、「東京スカイツリー」ブームである。最寄駅はもと「押上駅」を改称した「東京スカイツリー駅」で、東武沿線である。東武特急の出発駅はいずれも浅草駅なので、これで説明がつくとして、
目的駅の順位の説明がつきにくい。マイナビでは、「宇都宮に『餃子』をイメージした人も多かったかもしれない?」とコメントしている。そうであれば、多くの人たちが「日光東照宮」や「鬼怒川温泉」よりも「宇都宮餃子」に魅力を感じていることになる。総務庁家計調査の「ぎょうざ」購入金額で、浜松に苦杯をなめた宇都宮にとってうれしい話である。
各特急を選んだ理由を見ると、1位のロマンスカーは「子供の頃ロマンスカーに憧れていた」、「車内サービ
スと全面展望、独特な雰囲気のある客室が魅力的」とプラスの評価である。ところが、2位以下のそれは、「どんな列車か知らないから」(「しもつけ」)、「名前が気に入った」(「ゆのさと」)、「なんとなく乗ってみたい」(「きりふり」)といった調子のコメントが並ぶ。してみると、東武特急内の順位はあまり知られていない順位、乗ったことのない順位と勘繰ることもできる。「しもつけ」が、栃木県の旧国名「下野(しもつけ)」に由来することを知っている人が何人いたのだろう。
いやいや、理由はともあれ、選ばれたことは嬉しいことだ。この際、東京スカイツリーと宇都宮餃子を結ぶ東武特急「しもつけ」で、目と口を楽しんではいかがだろうか。「しもつけ」は、東京スカイツリー駅からも乗車できるのです。